シリアとロシアの戦闘機、シリア北部で反体制派に空爆
(CNN) 中東シリアの第2の都市アレッポの大部分が反体制派に占領されたことを受けて、シリア軍とロシア軍の戦闘機がシリア北部で反体制派に対する空爆を強化している。
反体制派は今回の攻勢によって、アレッポ東部の重要な軍事拠点をはじめ、アレッポ県とイドリブ県の広い地域を支配下に置いた。反体制派による進軍はシリア軍からの抵抗を地上ではほとんど受けていない。シリアの重要な同盟国であるイランとロシアは各自の紛争に注力している。
反体制派による進軍の成功は、シリアのアサド大統領にとって過去8年で最も大きな課題を突き付けている。
反体制派の集まりである「軍事作戦司令部」はアレッポの空港など重要な施設も支配下に置いている。CNNが確認した動画には、空港のメインターミナル内部に迷彩服を着た戦闘員がいるのが捉えられていた。
反体制派は1日、アレッポ市の東部に位置する重要な軍事施設を占領した。一部地域は、クルド人勢力の支配下にある。
反体制派がアレッポを支配下に置いたということは、シリア国防省が約束している政府軍による反攻が困難になったことを意味する。
シリア軍の戦闘機とシリアに駐留しているロシア軍の戦闘機がアレッポやイドリブで反体制派に対する空爆を実施した。
ロシア国営タス通信は1日、シリア軍司令官の話を引用し、空軍がテロリストの拠点や補給路への空爆を強化し、数十人が死傷したと報じた。
今回の反体制派による攻勢で長期間にわたるシリア内戦が再燃した。シリアでは内戦により、30万人以上が死亡したほか、約600万人が避難民となっている。