ロシア軍、シリア基地で航空機撤収の準備か 人工衛星画像

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シリア北西部ラタキアにあるフメイミム空軍基地の北側を捉えた衛星画像/Maxar Technologies

シリア北西部ラタキアにあるフメイミム空軍基地の北側を捉えた衛星画像/Maxar Technologies

(CNN) ロシアがシリア国内の航空機に貨物を積み込み、軍事基地を離れる準備を進めているとみられることが分かった。米宇宙企業マクサー・テクノロジーが13日午前に収集した人工衛星画像で明らかになった。

シリア北西部ラタキアのフメイミム空軍基地には13日、2機の大型輸送機AN124が飛行場に駐機していた。両機のノーズコーンは開いた状態で、貨物を積み込む準備が整っていることがうかがえる。

同基地ではKa52攻撃ヘリコプターが解体されており、輸送に向けた準備である可能性が高い。ロシアの地対空ミサイルシステム「S400」の部品も輸送に向けた積載準備が進められている。

ノーズコーンを開き、貨物を積み込む準備を整えているとみられる大型輸送機/Maxar Technologies
ノーズコーンを開き、貨物を積み込む準備を整えているとみられる大型輸送機/Maxar Technologies

カーネギー国際平和基金のシニアフェロー、マイケル・コフマン氏はSNSへの投稿で、ロシア軍はフメイミムとタルトゥスの基地に集結している様子だと指摘した。タルトゥス基地はロシアが冷戦時代から地中海岸に維持している海軍基地。

コフマン氏は「端的に言えば、撤収が進んでいる」と述べ、「完全撤収になるのかどうかはまだ分からない。そうした兆候や噂(うわさ)はあるが、証拠を待つのが最善の対応だ」と説明した。

マクサーの衛星画像を見ると、タルトゥス海軍基地は10日撮影の写真から大きな変化はない。10日の写真には沿岸のフリゲート艦2隻が写っている。

クレムリン(ロシア大統領府)は11日、シリア国内の軍事基地や外交使節の安全を確保することが「最重要」だと言及。シリアの新指導部と接触を保っていることを明らかにしていた。

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