インド人104人、米軍機で強制送還
(CNN) 米国へ入国したインド人少なくとも104人が米軍機でインドに強制送還され、現地時間の5日午後、パンジャブ州北西部の都市アムリトサルに到着した。同州当局者が明らかにした。米国のドナルド・トランプ大統領は移民問題を最優先課題に掲げている。
パンジャブ州当局によると、強制送還されたのは主にインドのグジャラート、マハラシュトラ、パンジャブの各州から米国を目指したインド人。米軍の輸送機C17で送り返された。
米当局者によれば、トランプ政権が軍用機を使った移民の強制送還に乗り出して以来、今回の飛行は最も長距離だった。
家族や友人がCNN語ったところでは、米国に入国した直後にインドへ送り返されたケースもある。
CNNの取材に応じた親類によれば、23歳の男性は、父親が所有する土地の3分の2を売り払って手にした約6万ドル(約900万円)を費やして、7カ月前に米国を目指して出発した。
男性は1月に米国にたどり着いたものの、直後に身柄を拘束され、強制送還された。「彼が投獄されることなく戻ってきたことを、両親は喜んでいる。少なくとも彼は生きている」と親類は言い添えた。
米政府の統計によると、米国に不法入国したインド人は、2018~19年度の8027人から、22~23年度は9万6917人へと激増している。
不法入国のインド人は就労機会を探る若者が大半を占める。中には危険を冒して中南米を経由する危険なルートをたどり、米南部の国境にたどり着いた人もいた。
パンジャブ州の村の指導者だった男性は、この地域の失業問題が若者を突き動かしていると指摘し、根本的な問題を解決するために、政府が対策に乗り出す必要があると訴えた。