カナダ首相、トランプ氏に報復関税を警告 電話会談で伝える
(CNN) カナダのカーニー首相は米国のトランプ大統領に対し、カナダが来週にも米国製品への報復関税の実施に踏み切る計画だと告げた。米国側が実施予定の輸入品への関税並びに26日に発表された輸入車と車部品への新たな関税に対抗する措置としている。
カナダ首相府は28日の報道発表で、カーニー氏がトランプ氏に報復関税実施の意向を伝えたと説明。カナダの労働者と自国経済を保護するための措置だと述べた。
両首脳はまた、新たな経済、安全保障関係についての包括的な交渉をカナダの総選挙後速やかに開始することでも合意したという。カナダの総選挙は来月28日に予定されている。
その間に通商協議を「集中的に行い、差し迫った懸念に対処する」見通しだと報道発表は付け加えた。
両首脳が電話会談を行ったのは28日が初めて。
カナダ首相府は電話会談を「非常に建設的な対話」と評価。トランプ氏もソーシャルメディアへの投稿で、「極めて生産的」だったと会談を振り返った。
カーニー氏は前日、トランプ政権による関税の脅威を踏まえ、カナダの対米関係が根本的に変化したと警鐘を鳴らしていた。その上で、カナダには「数多くの対抗措置が可能」だとの認識を示した。