インド北部で銃撃、観光客ら26人死亡 武装勢力が発砲
(CNN) インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方のインド側支配地域で22日、武装勢力が観光客らに向けて発砲し、当局によると少なくとも26人が死亡、12人が負傷した。
死者の大半は観光客とみられるという。犠牲者に外国人が含まれているかは不明。
銃撃が発生したのは、ジャム・カシミール州の山岳地帯に位置する人気の観光地パハルガム。現場は徒歩か馬に乗ってのみアクセス可能だという。
目撃者が同国の通信社PTIに語ったところによると、武装した複数の男たちが至近距離から観光客らに向けて発砲した。
同州のアブドラ州首相は民間人への襲撃としては近年で最大規模だと指摘した。現在、軍が銃撃犯らの捜索を進めている。
カシミール地方では暴力事件が散発しているが、観光客を狙った事件はまれ。
同地方では20年以上にわたって、同地方の独立かパキスタンによる支配を求める複数の武装勢力が治安部隊と衝突しており、これまでに数万人が犠牲になっている。
暴力事件は2018年に急増し、翌年にはインドが軍を大規模展開するなどして支配を強化した。インド政府によると、武装勢力は減っているが、攻撃は続いているという。
パハルガムは毎年行われる巡礼のルート上にあり、過去にも襲撃事件が発生している。
カシミール地方では昨年6月にヒンズー教徒を乗せたバスが襲撃されて崖から転落し、少なくとも9人が死亡、33人が負傷した。