シンガポール独立記念日に「子づくり」奨励のコマーシャル
(CNN) 少子高齢化に直面するシンガポールで9日のナショナル・デー(独立記念日)に向け、「子どもをつくって出生率を上げよう」と呼び掛けるユニークなコマーシャルが登場した。
清涼菓子で知られるメントスのコマーシャルで、英広告会社が制作。動画共有サイト「ユーチューブ」に掲載され、世界で話題を呼んでいる。
「8月9日は国民の義務を果す日。演説や花火やパレードじゃない、その後の話だ。子どもをつくろうと言ってるんだ」と男性の声が流れ、それに合わせて画面にも文字が映し出される。
同国では出生率の低下が目立ち、人口増加率は2010年に1%、11年は0.5%と下がり続けている。
政府は多額の出産奨励金を支給するなど対応策を進めてきた。コマーシャルの中には、政府が始めた結婚仲介サービスSDU(現在のSDN)の名も登場する。「ナショナル・デーの夜は子どもがほしい、ぼくも君もSDUもね」「さあ愛国心を爆発させよう」「シンガポールのために最後まで行かなきゃ、ねえわかるだろう」と、男性は歌う。
コマーシャルの制作に政府が関与したかどうかは不明。出生率に効果が出るかどうかは分からないが、欧米メディアからは「少なくともシンガポールのお堅いイメージを覆した」と評価する声が上がっている。