欧州全土で反緊縮の一斉スト、一部暴徒化で逮捕者や負傷者も
隣国ポルトガルでも大幅な増税や失業率の悪化に抗議して、大手労組がストを呼びかけた。これまで平穏だった同国も、国民の怒りが強まって社会的不安が増大、抗議デモが頻繁に実施されるようになり、参加者も増えているという。ドイツのメルケル首相がポルトガルを訪問した12日には、首都リスボンで数百人が抗議デモに参加した。
イタリアではローマ、ミラノ、トリノでデモ隊と警官隊が衝突し、警察官数人が負傷した。同国は若者の失業率が35%に達し、学生などの怒りも強まっている。
ギリシャでも警察発表で5000人が抗議デモに集結したが、衝突などは起きていない。デモ参加者は、公務員の給与カットや年金カットに対して怒りをぶつけている。
抗議デモはドイツでも開かれ、首都ベルリンのデモには200人が参加した。労組がデモを組織したのは連帯感を示すのが主な目的だったとみられるが、同国でも景気が減速し、労働市場にもユーロ圏危機の影響が出始めている。