米S&P、ギリシャ国債を格上げ 見通しも「安定的」
ニューヨーク(CNNMoney) 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は18日、ギリシャの長期信用格付けを選択的デフォルト(債務不履行)から「Bマイナス」に6段階引き上げた。見通しも「安定的」としている。
今回の格上げは、ギリシャ政府が民間投資家から国債を買い取る計画が完了したことや、ユーロ圏財務相会合でギリシャに対する総額491億ユーロ(約5兆4800億円)の追加融資が承認されたことを受けたもの。
ギリシャが2年半前に初めて支援を受けて以来、同国が巨額の債務を返済できず、いずれユーロ圏からの離脱を余儀なくされる可能性が懸念されている。ギリシャの債務は2013年にGDP(国内総生産)比190%に達する見通しで、失業率も25%に達し、景気後退は6年目を迎える。
しかしS&Pは、「ユーロ加盟各国がギリシャへの追加融資を決めたことは、ギリシャ財政の安定を回復させ、ギリシャをユーロ圏にとどめるという決意の表れと見ている」と楽観的な見方を示した。