グローバル企業のCEOは自信喪失? 英調査
(CNN) グローバル企業の最高経営責任者(CEO)が自信を失っている。英コンサルティング会社プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発表した調査によると、今後の1年間の会社の成長に「非常に自信がある」と答えたCEOは2年連続で減少し、わずか36%だった。
企業の経営者は疑心暗鬼になり、投資を先延ばしにし、事業の縮小や整理へと動いている。
PwCのデニス・ナリー会長はCNNのアンカー、リチャード・クエストとのインタビューの中で、世界経済がわずかながら成長している中で、CEOがこのように自信を失っているという結果に驚きを隠さなかった。
世界が様々な経済問題に直面する中、各国政府がそれらに対応する力を明らかに欠くとナリー氏は嘆く。「各国政府は巨額の財政赤字を抱えている。これをどう解消していくのか。多くの国は支出削減や歳入引き上げの両方を行っている」と同氏は指摘する。
CEOをさらに不安に駆り立てているのは社会不安によるリスクだ。若者の失業率が高い状態では、社会不安が「本当に懸念される事項になっている」とナリー氏は語る。金持ちの社交場と揶揄(やゆ)されることもあるダボス会議でも、これらの問題が主要な議題に上っている。
労働組合の国際組織UNIグローバルユニオンのフィリップ・ジェニングス書記長は、これらの問題を俯瞰(ふかん)して、「世界は賃上げを必要としている」と語った。
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リチャード・クエストは独特の語り口と強いキャラクターが特徴で、「クエスト・ミーンズ・ビジネス」などの人気番組を担当しています。
1月23~27日にスイスで開催されるダボス会議に関するCNNjの放送(日本時間):
「クエスト・ミーンズ・ビジネス」平日4:00-5:00、12:00-13:00など