ユーロ圏1月の失業率、過去最悪11.9% 若者4人に1人が無職
ロンドン(CNNMoney) 欧州連合(EU)は3日までに共通通貨ユーロ圏諸国の今年1月の失業率が11.9%と過去最悪の水準を記録したと発表した。
長引く景気停滞などを反映した数字で、失業者は約1900万人。このうち25歳以下は360万人で、若年層の4人に1人が無職の計算となっている。
失業者総数は前年同月比で190万人増で、経済不振が続く南欧諸国での拡大が目立った。
1月の失業率を各国別に見た場合、ギリシャが27%、スペイン26.2%にポルトガルが17.6%。債務(借金)危機にもがくイタリアでの失業率は過去21年間で最悪水準を記録、若年層に限れば過去1年で約39%に激増した。
イタリア経済はユーロ圏3位の規模だが、今年もマイナス成長が予想されている。同国では先の総選挙結果を受けた連立政権交渉が進められているが、新政権はいずれにしても債務削減を迫られる難題に直面する。年間の債務返済額は現在、国内総生産(GDP)比で約5%となっている。
ユーロ圏諸国の経済は今年も後退が予想され、各国政府は赤字削減政策の追加導入を迫られ、国民がそのしわ寄せをさらに受ける可能性がある。