日銀、新たな量的緩和策発表 物価上昇率2%は2年で達成
香港(CNNMoney) 日本銀行は4日、デフレからの脱却を目指すため年2%の物価上昇率を2年内に達成するなどの対策を新たに発表した。
市場の予想を上回る踏み込んだ内容の対策を盛り込んでいる。安倍晋三首相は2%の上昇率を最優先の政策課題とし、これを実現させるために全ての措置を講じると宣言していた。首相は、長期の低調下にある日本経済を活性化する施策を日銀はこれまで講じていなかったと主張、先の総選挙でも日銀「改革」を公約の軸にしていた。
首相は円安につながる積極的な為替政策を通じた消費者の支出拡大、景気刺激を促す公共事業拡大などによるデフレ脱却を目指している。
日銀は4日の発表で、物価上昇率の目標値については出来るだけ早期に実現させると説明。また、長期国債や投資信託の保有額を2年でそれぞれ2倍にする方針も明らかにした。年平均60兆~70兆円の規模で購入する。
さらに長期国債の買い入れ制限の内規を凍結することも決めた。
日銀による今回の対策は、安倍首相が起用した黒田東彦(はるひこ)総裁が就任後に初めて打ち出した量的緩和策となっている。