ベネズエラでトイレットペーパー不足が深刻
(CNN) 生活必需品の不足が続くベネズエラで、トイレットペーパーの供給不足が深刻化している。フレミング商業相は16日までに、品薄を解消するためにトイレットペーパー5000万ロールを輸入すると発表した。国営ANV通信が伝えた。
ベネズエラではこの数カ月、トイレットペーパーをはじめ、生活必需品や食料品が品薄となっている。
商業相は、マスメディアが不安をあおったために消費者が買いだめに走ったと批判。政府が市場にトイレットペーパーを供給し、人心を落ち着かせると語った。
だが国民は、物資不足が現実に起きていると訴える。米や食用油のような食料品も不足しているという。
トイレットペーパー不足は首都カラカスで顕著で、店頭に品物が並ぶと人々は長い列を作って買い求めている。商業相によれば、ベネズエラの1カ月あたりのトイレットペーパー需要は約1億2500万ロールだという。
政府はまた、売り惜しみをしていると非難の矛先を民間企業にも向けている。
だが経済界や野党勢力は、生活必需品に対する価格統制や厳しい外貨規制といった政府の政策が供給不足の原因だと反論する。規制が生産意欲を失わせるうえ、価格統制のために生産しても利益が出ないというメーカーが多いという。
フレミング商業相によれば、今後は練り歯磨きや石けんも大量輸入する可能性があるという。