ユーロ圏の4月の失業率、12.2%と過去最悪を更新
ロンドン(CNNMoney) 欧州連合(EU)統計局が2日までに発表したユーロ圏17カ国の4月の失業率は平均12.2%と、前月を0.1ポイント上回り、過去最悪の水準を更新した。
ユーロ圏全体で1カ月のうちに10万人近くが新たに失業した計算。失業者数は計1940万人に達した。分かりやすい例と比較するなら、オーストラリアの全人口、約2200万人に迫る規模といえる。
失業率が最も高かったのはスペインとギリシャで、ともに27%前後。両国とも若者の失業率は50%をはるかに上回った。一方でオーストリアの失業率は4%台、ドイツも5.4%にとどまった。
社会的影響が懸念される25歳未満の失業率は、ユーロ圏全体の平均で24.4%に上った。
欧州委員会は5月末、今年のEU諸国への提言として、競争力強化と雇用改善を目指す成長重視の政策を呼び掛けている。