世界経済 発展続く新興国、続く日米 遅れを取る欧州

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IMFのラガルド専務理事

IMFのラガルド専務理事

(CNN) 国際通貨基金(IMF)によると、世界経済の成長速度は今、3つのグループに分かれる。最も成長率が高いのは中国やインドなどの新興国、次いで米国や日本などが続き、後れを取っているのは欧州だ。

IMFのラガルド専務理事は今月初め、この成長率の違いが世界の金融バランスを崩して新たな危機を引き起こしかねないと警告。IMFは今週、2013年の世界経済の成長率予想を3.5%から3.3%へと引き下げた。

だがIMFのチーフエコノミスト、オリビエ・ブランチャード氏は、希望はまだあると語る。同氏はCNNの番組で、「米国で起きていることを見てほしい。金融政策は積極的で、人々は(その効果を)信じている。金融業界も改善している」と指摘する。

米住宅価格は緩やかな回復を続け、2017年まで年平均3.3%の上昇率になると予測されている。3月の失業率は7.6%まで下落、08年12月以来の低水準となった。

問題は欧州だ。ユーロ圏の失業率は2月に12%を記録し、失業者約1900万人の約4分の1は25歳未満だ。ブランチャード氏は、「欧州を見ると、希望を失っている人々はお金を使わなくなり、企業は投資を減らし、銀行は貸し出しを減らす。このサイクルが続いている」と現状を分析。「もし自信を取り戻し、消費を増やし、企業がさらに投資し、銀行が貸し出しを増やせば成長は実現する。問題はその状態をどうやって実現するかだ」

ブランチャード氏はその鍵を握るのは金融政策であり、金利の引き下げだという。欧州中央銀行は2012年7月以来、政策金利を0.75%に据え置いている。「残っているツールは金融政策だ。既に行き過ぎているとの考えもあるが、私はそうは思わない。リスクはあるだろうが、恩恵の方がそれを大きく上回ると考える」と語った。

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