中国富裕層に多額の「灰色収入」、貧富の差は20倍以上か
香港(CNN) 中国の世帯では富裕層を中心に、違法性が疑われる「灰色収入」が総額6兆2000億元(約100兆円)に達し、結果として富裕層と貧困層の収入格差が20倍を超えているとの調査結果を、同国のシンクタンク「経済体制改革研究会」(CSER)が発表した。
CSERは中国18省の都市部に住む5344世帯の収入を調査し、23日に結果を報告した。それによると、わいろや贈り物、未申告の報酬などを含む灰色収入の総額は、国内総生産(GDP)の約12%に相当することが明らかになった。
調査をまとめた研究者は、「高収入の世帯になるほど灰色収入も多い」と指摘する。
その結果、上位10%の世帯の収入は下位10%の約21倍に上っていることが分かった。これは国家統計局が発表した8.6倍という数字を大きく上回る。同研究者は「中国は世界で最も経済格差の大きい国のひとつとして、危険な領域に入っている」と懸念を示した。