中国で「ビットコイン」バブル、取引量は世界の3分の1に
中国はここ数年で人民元の国際化を推進し、国際市場での規制を緩めて価値を上昇させてきた。しかし規制はいまだに存在し、個人が中国国外に投資するのは難しい。結果として多くがビットコインのような資産に目を向ける。
デジタル通貨は乱高下が激しく、11月にはそれまでの最高値の900ドルを記録した28時間後に500ドルまで下落した。11月29日には1242ドルに上昇している。
中国政府はデジタル通貨を正規の通貨としては認めていない。中国人民銀行の易綱・副総裁は講演で、「中国の中央銀行が近い将来、ビットコインを正規の金融商品として承認することはあり得ない」との見通しを示している。
ただし同氏は国民がビットコイン市場に参加するのは自由だと指摘。ビットコインのアイデアは興味深いと考え、長期的な観点から個人的に注視していくと述べている。
ビットコインで決済ができる店や企業も増え、中国最大のインターネット検索サイト「バイドゥ(百度)」でも一部のサービスで利用できるようになった。
しかし過去の投資で利益を手にしたリュウさんは、ビットコインバブルには距離を置く姿勢だ。「今のトレンドは誇大宣伝でしかない。(中国大手通販サイトの)タオバオやアマゾンでの買い物に使えるようになるまで、ビットコインにこれ以上の投資はしない」と話している。