操縦士、「着陸に強い不安あった」 アシアナ航空機事故
ワシントン(CNN) 米サンフランシスコ国際空港で今年7月に発生した韓国アシアナ航空機事故の原因究明に当たる米運輸安全委員会(NTSB)は11日、事故機の操縦士が同空港の着陸誘導装置が停止していたため着陸に大きな不安を抱いていたとの事実を明らかにした。
事故原因の解明作業に関する聴聞会で発表した。操縦士はNTSBの聴取に対し、着陸進入時に高度の高低などの調整を助ける誘導装置なしの着陸に大きなストレスを感じていたことを明かしたという。
また、操縦士は、有視界飛行での着陸を成功させる自らの能力に大きな不安を抱いていたことも認めた。
サンフランシスコ空港の着陸誘導装置は当時、米連邦航空局(FAA)による滑走路の安全対策工事のため作動していなかった。ただ、滑走路の位置を示す照明装置は働いていた。
事故は日中に起き、天候条件も良好だった。ソウル発のボーイング777型機のアシアナ航空機は着陸に失敗して護岸壁に衝突、機体は大破して3人が死亡、180人以上が負傷していた。