米国で中国人観光客が激増、07年比で4倍近く 不満は禁煙
ニューヨーク(CNNMoney) 米商務省は6日までに、米国を訪れる中国人観光客らが2007年の40万人以下から12年には約150万人に激増したと報告した。
中国人の米国内での支出額は国別で最多で、12年には約90億ドルに達した。これを受け、米国の観光会社や宿泊施設などでは中国人観光客を取り込むあの手この手の対策に頭を絞っている。一部企業では、中国人訪問客の増加が、他のアジア諸国の減少分を補う結果ともなっている。
経済成長が進む中国では都市化が進み、可処分所得が増加、渡航規制の緩和もあり、海外旅行が増え続けている。
米国のツアー旅行会社によると、中国人に好評な訪問地はロサンゼルス、ニューヨーク、首都ワシントン、ラスベガスにナイアガラの瀑布(ばくふ)など。西部ワイオミング州にあるイエローストン国立公園も人気が高い。同社「アメリカン・ツアーズ・インターナショナル」の幹部によると、同社のツアー客の約2割は現在、中国人になっているという。
日常品や米国民の暮らしぶりを知ることも好評で、同社では食料品店や企業幹部の自宅訪問などの趣向も用意している。
商務省の調査によると、中国人訪問客が米国内で最も楽しみにしているのはショッピング。ビバリーヒルズの観光当局によると、ロサンゼルスの有名なショッピング通り「ロデオ・ドライブ」の一部店舗では顧客の6割を中国人が占めるという。
一方、アメリカン・ツアーズ・インターナショナル社によると、米国旅行をする中国人の苦情で最も多いのは禁煙となっている。