米NY市、発泡スチロール容器禁止か 規正法が成立
ニューヨーク(CNNMoney) 米ニューヨーク市で、発泡スチロール製の食品や飲料容器の使用が禁止される公算が高まっている。
同市では昨年、発泡スチロール製容器の使用を規制する法案が成立した。同法は飲食店やコーヒーショップ、食品屋台などが対象となる。
現在は発泡スチロールの大半が埋め立てられており、コスト効率的なリサイクルの方法が確立されない限り、同法は来年7月から施行される。
ただ、メーカーなどには猶予期間が与えられ、もしコスト効率的にリサイクルできる方法があると市が判断すれば、市内の施設でリサイクルを開始する。
市は間もなくこの判断を下す見通し。もし施行が決まればサンフランシスコやシアトル、サンノゼ、ポートランドに続き、ニューヨーク市でも発泡スチロール容器が規制されることになる。
これに対して発泡スチロール製カップの製造大手ダート・コンテナ社は、コスト効率的なリサイクルは可能だと主張。市にコスト面の負担をかけずに今後5年間、市内の全発泡スチロール製品のリサイクルを保証できるとする計画を提案した。ただ、資金をどう調達するのかは明らかにしていない。
一方、天然資源保護団体は、安全かつコスト効率的に発泡スチロールをリサイクルできる方法は存在せず、禁止のみが唯一の手段だとする調査結果を発表した。
米投資銀行ゴールドマン・サックスは最近の報告書で、ニューヨーク市でも1年以内に発泡スチロール製容器が禁止されると予想。発泡スチロールに似たリサイクル可能な素材からのカップ製造を手掛けるベリー・プラスチックス・グループ社の業績が有望視されると指摘している。