経営難のマレーシア航空、A380全機を放出か
(CNN) 2014年に大きな災難に2度遭遇し、財政難に直面するマレーシア航空が保有する超大型旅客機A380の6機全てを売却もしくは貸し出すことを検討していることが2日までにわかった。航空関連情報サイト「Leeham News」が同航空筋の情報として伝えた。
経営再建計画の一環で、米ボーイング社製の747―400F型機2機と777―200ER型機4機の放出も含まれている。A380は総2階建てで世界最大の旅客機。
同社が保有する機材は全部で約150機。マレーシア航空は3年間、赤字経営が続いていた。
昨年続いた災難では、まずクアラルンプール発・北京行きの370便が3月、飛行中に交信を突じょ絶つ異常事態が発生。その行方は依然として解明されておらず、乗客乗員239人は死亡したと受け止められている。捜索活動は飛行経路とは全く逆のインド洋南部で続けられている。
また、3カ月後にはウクライナ領空内で同社の17便が撃墜され、搭乗の298人全員が死亡していた。欧米はウクライナ東部の親ロシア派武装勢力のミサイル攻撃が原因と主張している。
両便で使用されていた機材はいずれも777型機だった。
この2件の災難を受け、同社は昨年上場廃止されていた。