ギリシャで銀行が営業停止、30日にもデフォルトの可能性
ギリシャが28日に発表した資本規制と呼ばれる措置は、銀行制度が極限状態に陥った時にのみ導入される。資本規制の詳細は明らかにしておらず、銀行がいつまで営業を停止するのかも不明。地元メディアの同日の報道によれば、銀行は1週間にわたって休業する可能性があり、預金引き出し額は1日60ユーロ(約8000円)が上限となる。
銀行からは既に数十億ユーロの預金が引き出されており、首都アテネでもATMの前に長蛇の列ができている。
政府の発表によれば、旅行者は資本規制の対象にはならず、海外からの観光客などが自国で発行されたデビットカードやクレジットカードを使って現金を引き出すことは可能だ。
とはいえ銀行の営業停止や資本規制によって観光客の足が遠のき、経済活動が停滞すれば、ギリシャ経済の混乱に拍車がかかるのは必至。金融市場から資金を調達できず、融資の用意がある唯一の機関との合意を成立させる意思も示していない状況の中で、事態は同国のユーロ圏離脱が避けられない方向へと急展開しつつある。