東京が「世界一の美食都市」になった理由は?
ジュリアン・ロイヤー氏(シンガポール「オデット」)
ジュリアン・ロイヤー氏はアジアで新進気鋭のシェフの1人。同氏が携わったレストラン「ジャーン」は「アジアのベストレストラン50」で11位に入った。最近はシンガポール・ナショナル・ギャラリーに「オデット」を開店している。
「食材、日本という国の立地、はっきりした四季があること」が美食の要因と説明。「至るところに多様性と良質さがあり、南から北海道のある北まで、海山や森など、食べ物や農業という点で豊かな伝統がある」「特に地元の料理スタイルや食材には人々が大きな誇りを抱いている」と述べる。
日本の料理はすっきりと真っすぐな味わいがあるとも言及。食材の質が良く、あまり手を加える必要がないという。「カウンター6席の小さな地元の酒場であれシャンデリアのついた大きな高級レストランであれ、日本人は同じように力を込めて細部まで注意を払っている」とも述べた。
トーマス・コンベスコット・ルペル氏(東京「マンダリンオリエンタル東京」)
ミシュランで星を獲得したレストランが3店入る「マンダリンオリエンタル東京」の料飲部長。「技術や実践という意味では、日本では毎日、ミリメートル単位まで極められている」「ミシュランはその一貫性に着目したのだと思う。日本では本当に重要なこと」だと述べる。
「開かれた心や料理に対する情熱、献身性も挙げられる。オーブンの隣で寝なければならなくなっても、それで良しとする姿勢だ」
「東京のフランス料理店に行くと、本当にパリにいるように感じる。料理、飲み物、食材、サービス、話し方も本物だ」「ピザ屋に行く場合でも同じで、本当にイタリアにいるような感覚が味わえる。これはすごいこと」と述べる。