イラン、航空業界再建で500機発注か 米国路線の再開検討
テヘラン(CNNMoney) イランのアッバス・アホウンディ運輸相は28日までに、老朽化が目立ち安全運航に懸念も生じている同国保有の旅客機などを更新するため今後、計約500機の発注が必要になるとの見方を示した。
航空関連会議でCNNの取材に述べた。国内線に投入する短距離用の旅客機約100機、国際線に充てる中長距離用の約400機となっている。
同運輸相は今後5〜7年内に、イランは主要な地域航空全てと競争できる航空業界を育成するとの意気込みも示した。
イランは欧州エアバスと114機の航空機調達で基本合意に達したとの情報もある。イランのロハニ大統領は欧州歴訪中で、エアバス社との契約はパリを28日訪れた際、確認される可能性がある。
イランは既に米国への路線再開を検討している。同路線はイランで1979年に起きたイスラム革命に伴い廃止されていた。国営イラン通信はイラン航空のファルハド・パルバレシュ会長の発言として、同国の民間航空行政当局者が米国への直行便開設で協議を行っていると報道。イスラム革命前にはニューヨークへの便が毎日運航していたとし、近い将来の再開への期待を示したと伝えた。
一方、イランへの航空路線の再開では英国のブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が欧米諸国の航空会社で先陣を切る可能性がある。BA親会社IAGのウィリー・ウォルシュ最高経営責任者(CEO)はアイルランド・ダブリンでの会議でテヘラン便の就航に強い関心があると述べた。
イランと欧米諸国は最近、核開発問題に絡む経済制裁解除で合意しており、イランへの投資の大幅拡大が予想されている。