OPECの生産量、過去最高水準に 今年7月
ロンドン(CNNMoney) 石油輸出国機構(OPEC)は18日までに、加盟国による今年7月の石油生産量は日量3310万バレルを超える過去最高水準を記録したと報告した。6月と比べ4万6400バレル増。
昨年の日量平均と比べ100万バレルを超える水準で、14年比では200万バレル多い。
世界市場では原油の価格安が進んでいるが、OPECは市場シェアを確保するため過去2年、増産路線を維持している。世界全体の供給量のうちOPECが握る比率は35%以下で、14年4月は32.6%だった。
OPECを主導するサウジアラビアの今年7月の生産量は日量約1050万バレルで、6月比で3万バレル増の過去最高となった。イラク、イランやアラブ首長国連邦(UAE)の生産量も増え、ナイジェリアとベネズエラの減産分を穴埋めする格好となった。ベネズエラの生産量は日量2万バレル落ち込み、過去13年間では最低水準となった。
一方、OPEC以外の産油国の生産量は下落を続けている。米国の原油などの生産量は今年、日量平均で1360万バレルになる見通し。昨年比では約3%減となる。米国の石油業界は価格低落で打撃を受けており、同国内の油井の数は最多だった14年12月からは77%と激減している。
OPECは8日、アルジェリアで9月下旬、予定していなかった非公式会合の開催を発表。OPECに加わらない世界最大の産油国ロシアも参加予定。会合では価格を安定化させる対策が打ち出されるとの臆測も流れている。