中国国営企業による会社買収禁止を提言、米議会の諮問委
中国企業による対米投資も急速に増えている。背後には中国政府の奨励、国内経済の減速への対策や海外での商取引に対する規制緩和が絡んでいるともされる。
ただ、最近は中国政府系の企業が進めた米国の技術系企業の買収が頓挫(とんざ)する事例が目立つ。今年に入りフェアチャイルド・セミコンダクターは中国企業からの買収申し出を退け、より低い金額を示した米国の競合企業を選んだ。米証券取引委員会(SEC)への提出文書によると、買収に絡む規定条件を克服しての承認が到底見込めないリスクがあったことが中国企業を拒絶した原因としていた。
また、今年2月には中国企業が進めていた技術系企業「ウエスタン・デジタル」への38億米ドル相当の投資計画が撤回されてもいた。米国の規制当局が国家安全保障問題の観点からこの取引を調査する姿勢を示したのが計画棚上げの引き金となっていた。
米連邦議会では中国によるシカゴ証券取引所の買収の調査を規制当局に促す動きも出ている。
米大統領選を制したドナルド・トランプ氏は選挙戦で対中関係で強硬姿勢を示し、中国製品に45%の高関税を課すことも公約。中国を「為替操作国」とも断じている。