サウジ、トランプ氏の「石油禁輸政策」を牽制
ニューヨーク(CNNMoney) 米国の次期大統領に決まったドナルド・トランプ氏が選挙期間中にサウジアラビア産石油の輸入停止を示唆した問題で、同国政府はこのほど、禁輸が裏目になる可能性があるとして牽制(けんせい)に動いた。
トランプ氏は、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討に向けて地上軍を派遣するか、もしくはISISと戦う米軍の費用を負担するかしない限り、サウジなどのアラブ諸国からの石油輸入を停止すべきだとの考えを示していた。
トランプ氏は3月、米紙ニューヨーク・タイムズに対して「サウジアラビアは米国なしで長くはもたないだろう」と述べた。
またトランプ氏は、エネルギー政策に関する演説において「敵対する勢力や石油カルテル」からの「米国の完全なエネルギー的自立」を実現したいとも訴えていた。