中国内陸部に実物大タイタニック、四川省で着工
香港(CNN) 中国の海岸から1200キロ以上離れた内陸部の四川省で、豪華客船タイタニックの実物大模型を建造する作業が今週から始まった。
中国国営新華社通信によると、完成時の模造船は全長269メートル、全幅28メートル。本物のタイタニックと同じ舞踏場、劇場、プール、客室などの設備を備える。総工費は10億人民元(約165億円)を見込む。
タイタニックは観光開発の一環として約2年がかりで計画され、四川省の大英県が予算の一部を拠出。同地を流れる川の貯水池に停泊させる。
プロジェクト出資者の1人は国営英字紙チャイナ・デイリーの取材に対し、「タイタニックが沈没した後、同船の完全な設計図は誰も目にしていなかった」「設計図の断片の多くは収集家の手に渡ったり紛失したりした。我々は長年を費やしてそうした設計図の断片を世界各地から収集し、大部分を入手することができた」と説明している。
タイタニックの模造船を建造する計画は先にオーストラリアの実業家も打ち出していて、当初は今年までに完成させる計画だった。しかし同プロジェクトは少なくとも2年後に先送りされ、同国のメディアは建造に当たっていた会社が作業を中止したと報じている。