医師のいない離島が「看護師急募」、英スコットランド
(CNN) 英北部スコットランドの沖に浮かぶ離島が、住民の健康管理を一手に担う看護師を募集している。
フェア島の人口は鳥や羊の数よりはるかに少なく、わずか60人。人の住む島としては、スコットランドの最も辺境に位置する。
島へ行くには8人乗りの小型機かフェリーに乗るしかないが、それも海が荒れれば何週間も欠航となる。医師は同諸島のメインランド島から3カ月ごとに訪れるだけだ。
看護師の求人は「チャレンジを求めている人へ」という言葉で始まっている。「医師のいない島で柔軟な働き方ができる、熱意と自主性を備えた専門家を探しています」と続く。
24時間態勢の勤務が求められるため、通常の給与に加えて「離島手当て」が支払われるという。
現在看護師を務めているエレナ・メラ・ロングさんは10年前からこの島に常駐し、教会のオルガン奏者やピアノ教師としても活躍してきた。ほかの住民と同様、編み物にも熱中している。
英紙ガーディアンとのインタビューでは「そんな小さな島で1日中何をしているのかと聞かれるけど、島の人々はとても働き者。ひとときも退屈することはない。どこよりも住民の仲が良く、地域社会のお手本のような場所です」と話した。
メラ・ロングさんは今後、夫の出身地であるルーマニアで看護師として働くことになったという。
求人の締め切りは今月24日。希望者は履歴書とともに編み棒と、バードウォッチング用の双眼鏡を用意したほうがいいかもしれない。