テスラCEO、トランプ政権の助言役退く パリ協定離脱受け
ニューヨーク(CNNMoney) 米電気自動車大手テスラおよび宇宙開発企業スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は1日、トランプ米大統領がパリ協定からの離脱を発表したのを受けて、トランプ政権の経済諮問委員会から身を引くと明らかにした。
マスクCEOは大統領の離脱表明会見の直後にツイッターで「私は大統領諮問委員会を去る。気候変動は現実だ。パリ(協定)離脱は米国にとっても世界にとってもいいことではない」と述べた。
5月31日のツイッターでは「私は大統領に協定への残留を直接進言するべく、ホワイトハウスや委員会の人々を介して、あらゆる手を尽くしてきた」と語っていた。
マスク氏はトランプ大統領の「戦略政策フォーラム」という経済諮問委員会に名を連ねる18人のビジネスリーダーの1人だった。また、製造業の雇用政策の顧問も務めていた。
もっとも、マスク氏がトランプ政権の政策に異を唱えたのはこれが初めてではない。イスラム圏諸国からの入国を禁止する大統領令にも、はっきりと反対の意を表してきた。
マスク氏の立場上、今回の決断はかなり大胆な動きと言える。近年、スペースXは政府からの高額契約を数多く受注している。
持続可能エネルギーの世界を切り拓くことはテスラの事業の柱であり、マスク氏自身にとっても大事な「看板」だ。