ボルボ、全車種に電気モーター搭載へ 2019年から
香港(CNNMoney) スウェーデン自動車大手ボルボは6日までに、ガソリンなどを燃料にした内燃機関だけで走る自動車の製造を停止し、2019年以降に製造する自動車にはすべて電気モーターを搭載すると発表した。従来型の大手自動車メーカーとしては初めて電気自動車とハイブリッド車の製造に大きくハンドルを切ることになる。
ボルボのサムエルソン社長は声明で、「今回の発表は、内燃機関だけで動力を得る自動車の終わりを意味する」と述べた。
ボルボは19〜21年にかけて電気自動車5車種を市場に投入する予定。このうち3車種は「ボルボ」のブランドで、残る2車種は「ポールスター」ブランドで発売するという。
他の車種もすべて、家庭用電源からも充電が可能なプラグインハイブリッド車(PHV)もしくはガソリンエンジンとバッテリーの両方を備えたマイルドハイブリッド車(MHV)になるという。
この動きの背景には、ボルボを10年に買収して傘下に収めた中国の浙江吉利控股集団の影響もあったとみられる。
大気汚染に悩まされている中国は、電気自動車の導入に前向きとされる。20年までに国内で500万台の電気自動車を走らせる目標を立てている。
独デュースブルクエッセン大学の自動車研究センターによれば、すでに世界で製造される電気自動車のうち、半数以上は中国で販売されている。16年に世界で販売された電気自動車およびPHVは87万3000台。このうち中国で販売されたのは50万7000台に上る。