次期FRB議長にパウエル氏を指名、トランプ大統領
ワシントン(CNNMoney) 米国のトランプ大統領は2日、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にFRBのジェローム・パウエル理事(64)を指名した。
パウエル氏は2012年にFRB理事に就任し、ジョージ・H・W・ブッシュ政権では財務省幹部を務めた。来年2月で任期が切れるジャネット・イエレン氏の後任として、FRB議長に就任する。
トランプ大統領はホワイトハウスで記者会見し、「FRBを率いる優れた人物としてのジェイ(パウエル氏)に信頼を置いている。FRBが必要としているリーダーシップが実現する」と強調。米上院に対し、この人事を速やかに承認するよう求めた。
イエレン氏は2013年、初の女性FRB議長としてオバマ前大統領に指名された。新大統領が現職のFRB議長の再任を求めなかったのは40年ぶり。トランプ大統領はイエレン氏についても「素晴らしい仕事」をしたと述べ、功績をたたえた。
次期FRB議長候補は、パウエル氏やイエレン氏を含む5人に絞り込まれていた。
FRB議長の人事は上院での承認が必要だが、上院は現在、与党共和党が多数を制しており、たとえ民主党が反対したとしてもパウエル氏の人事案は承認できる見通し。
パウエル氏はイエレン氏の金融政策を支持する立場で、2008年の金融危機を受けて導入された銀行に対する規制の一部緩和を求めている。
同氏は弁護士で、投資会社カーライル・グループの元パートナー。FRB議長に就任後は、利上げのタイミングや膨らんだ保有資産への対応を巡る判断を迫られる。