女性職員140人の求人に10万7千人が応募 サウジ
ロンドン(CNNMoney) サウジアラビアのパスポート管理当局は1日、空港や国境検問所に勤務する女性職員を募集したところ、140人の求人に対して1週間あまりで10万7000人から応募があったと発表した。同局が女性職員の募集に踏み切ったのは今回が初めてだった。
サウジアラビアは経済刷新計画の中で、女性の活用を重要な柱に掲げている。
求人広告に対する関心の高さは、女性が就労を望みながらも仕事を見つけるのが難しい現状を物語る。パスポート管理当局の職員募集の広告は60万回以上も閲覧されたという。
募集しているのはサウジアラビアで生まれ育った女性で、年齢は25~35歳。高校卒業と同等以上の学歴が条件。
サウジアラビア皇太子が推進する経済刷新計画では、職場の女性比率を22%から30%に引き上げることを目指す。女性の車の運転が昨年6月から解禁されたことも、女性の就労を促す一助になると見込んでいる。
多くの女性は今も法に阻まれて、男性の親族や夫の許可を得ない就労や旅行、医療機関受診、大学入学が難しいのが現状だ。サルマン国王は昨年、こうした法律の見直しを指示している。
同国は観光業の推進にも力を入れており、今年は初の観光ビザ発給を予定している。