「ダイエット」飲料は体重減少を約束しない 米控訴裁
(CNN) 「ダイエット」という表現は虚偽であり、誤解を招くとしてカリフォルニア在住の女性が米ソフトドリンク大手ドクターペッパー・セブンアップを相手取って起こした訴訟で、米連邦控訴裁判所は、従来の砂糖入りのソフトドリンクに代わるカロリーを抑えた商品を言い表すために「ダイエット」という言葉を用いることは虚偽にも不正にも当たらないとの判決を下した。
第9巡回区控訴裁判所の3人の判事は、カリフォルニア州サンタローザ在住のシャナ・ベセラさんがドクターペッパー・セブンアップに対して起こした訴訟を棄却した下級裁判所の判決を支持した。ベセラさんは、「ダイエット・ドクターペッパー」の商品名やマーケティング手法は、このソフトドリンクを飲めば体重が減るかのような印象を与えると主張していた。
ベセラさんは2017年10月、ドクターペッパーの親会社に対する最初の訴訟を米地裁に提起。ドクターペッパーに対してベセラさんと同様の不満を持つすべてのカリフォルニア州の市民を代表する集団訴訟の形にした。
ベセラさんの最初の訴状によると、ベセラさんは幼少期から肥満に悩まされているという。ベセラさんは、ダイエット・ドクターペッパーは体重管理に役立つと考え、13年以上にわたり同製品を購入し、飲み続けたが「購入代金に見合う成果は得られなかった」と主張した。
控訴審では、ソフトドリンクでのカロリーゼロの人工甘味料アスパルテームの使用により、人体が持つ適切なカロリーの代謝能力を阻害し体重が増加するとの主張も展開した。
しかし、第9巡回区控訴裁は先月、分別のある消費者ならソフトドリンクの商品名に含まれる「ダイエット」という言葉が体重の減少や健康上の体重管理を約束するものではないことは理解できるとし、ベセラさんの訴えを退けた。
裁判所は同原告のダイエットコークに対する訴えも退けた/George Frey/Getty Images
ベセラさんはコカ・コーラに対してもダイエットコークについて同様の訴訟で原告に名を連ねていたが、こちらも同控訴裁が訴えを退けた。