新型肺炎で中国からの団体旅行禁止、日本の観光産業に打撃

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東京(CNN) 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、日本の旅行社には中国人観光客からキャンセルの連絡が相次ぎ、観光業界への深刻な影響が懸念されている。

中国はこの時期、春節(旧正月)の大型連休で最大の旅行シーズンを迎えている。しかし中国当局は26日、感染拡大を防ぐ措置として、同国から海外への団体旅行を禁止すると発表した。

中国人客を中心に団体向けツアーを扱う東京の旅行社「カモメツーリスト」ではこの3日間、キャンセルの電話が相次ぎ、従業員らが対応に追われている。

同社では来月10日までに予約されていた中国人計2万人のツアーが全てキャンセルされた。

昨年1年間に日本を訪れた中国人観光客は約960万人。中国人客は訪日外国人による旅行消費額の3分の1を占めることから、日本の観光業界や経済全体への打撃が懸念されている。

日本政府観光局(JNTO)の広報担当者はCNNに、中国人観光客の減少を懸念していると語ったうえで、今後の動向は中国の旅行禁止措置がいつまで続くかにかかっているとの見方を示した。

カモメツーリストは2003年にも、中国南部から広がったSARS(重症急性呼吸器症候群)によるキャンセルの嵐を乗り越えた経緯がある。

東京では近年、中国人客の増加を受けて、駅やデパートに中国語の標識が掲げられるようになった。中国人を対象にした調査では、日本を訪れて対日感情が改善したとの声も目立っている。

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