NYの人気レストラン閉店 オーナーのセクハラ訴訟で和解成立の矢先
(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは27日、ニョ―ヨーク・マンハッタンの人気レストラン「スポッテッド・ピッグ」が閉店したと伝えた。同店では元従業員の女性11人がオーナーによるセクハラ被害を訴え、今月7日に和解成立が発表されていた。
スポッテッド・ピッグのシェフはCNNの取材に対し、26日を最後に閉店したと語った。
同店ではオーナーのケン・フリードマン氏と常連客の有名シェフ、マリオ・バターリ氏が多数の女性従業員に対し、性的嫌がらせを繰り返していたとされる。
元従業員らは店とフリードマン氏を相手取って訴えを起こし、同氏に体を触られたりヌード写真を要求されたり、性的暴行を目撃したりしたと訴えた。抵抗した者は解雇されたという。
ニューヨーク州のジェームズ司法長官は7日、「職場でのセクハラはいかなる形であっても容認しない」として和解内容を発表した。
フリードマン氏は店を監督する立場から退く一方、会社の株は保持する。同氏が24万ドル(約2600万円)を支払い、それが原告11人に分配される。
原告らは今後10年間、会社の収益のうち20%を受け取る。会社が譲渡された場合は売却益もこれに含まれるが、破たんした場合は適用されないという内容だった。
閉店が和解内容にどう影響するのかは明らかでない。
スポッテッド・ピッグは04年の開店と同時に人気を呼び、多くの有名人が来店することで知られていた。
バターリ氏は従業員の労働環境に関与していなかったとして訴訟から除外されたが、当局は同氏周辺についても改めて調べを進めている。