英HSBC、3万5000人の雇用削減へ 33%の減益受け
香港(CNN Business) 英国の金融大手HSBCは18日、従業員3万5000人を削減し、大掛かりな事業再編に踏み切ると発表した。同社は昨年、33%の利益減に見舞われていた。
計画では向こう3年間で世界の従業員を15%前後削減し20万人とする。同社の広報担当者が明らかにした。ただし具体的な数字は最終的に確定したものではない。
このほか1000億ドル(約11兆円)規模の資産を売却し、投資銀行部門を縮小。米国の支店の3分の1を閉鎖する予定だとしている。一方で、すでに主要な収益源となっている中東とアジアの部門に経営資源を振り向ける方針だ。
これらの再編には、2022年までに72億ドルのコストがかかるとみられている。
ノエル・クイン暫定最高経営責任者(CEO)は、HSBC史上最も抜本的な業務再編並びに簡素化のプログラムのひとつと説明。「実質的な」従業員の削減は、本国の英国を対象に行われるとの見方を示した。
HSBCの経営は金利の低下や香港の反政府デモの長期化、中国での新型コロナウイルス感染拡大といった逆風にさらされている。
2019年の税引き前利益は133億ドルと、前年の約200億ドルから減少していた。