米テスラのマスクCEO、カリフォルニア工場再開を宣言 郡の指示に反し
(CNN Business) 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は11日、カリフォルニア州アラメダ郡当局の指示に反して、同郡フリーモントにある工場の操業をこの日から再開すると宣言した。
アラメダ郡当局は新型コロナウイルス対策として、必要不可欠な業種以外の事業停止を命じている。テスラはこれを「やり過ぎで違憲」と主張し、9日には連邦裁判所に訴えを起こした。
マスク氏は11日のツイートで、再開する工場へ自ら出向いて現場に立つと予告し、「だれかが逮捕されるとしたら、私だけにしてほしい」と書き込んだ。
同氏は最近、ツイッター上で州当局のロックダウン(都市封鎖)措置を繰り返し批判してきた。製造拠点を州外へ移す可能性にも言及している。
郡の保健当局は11日午後の声明で、テスラの工場再開にあたり、同社と安全対策についての交渉を進めていると述べた。この中には、従業員の健康状態をチェックする体制の強化などが含まれているという。
トランプ政権からはマスク氏を支持する声も出ている。ムニューシン財務長官は11日のテレビ番組で、カリフォルニア州はもっと積極的に経済活動の再開を進めるべきだと主張。テスラの雇用やメーカーとしての規模は州内最大級だと述べ、それが州外へ移転してしまう可能性もあると指摘した。
一方、カリフォルニア州のニューサム知事は11日の会見で、経済再開は各郡が現地の状況に応じて進めていると述べ、郡当局に判断を委ねる姿勢を示した。