今月の米国株、昨年10月以来最悪の騰落率 ゲームストップ株は高騰続く
ニューヨーク(CNN Business) 29日の米株式市場は下落し、ダウ工業株平均は2%安、S&P500種指数は1.9%安、ナスダックは2%安となった。この日は1月最後の取引日で、ダウとS&Pは月間で昨年10月以来最悪の騰落率を記録した。
3指数にとって今週は値動きの荒い週となった。S&Pとナスダックが25日に過去最高値を更新する一方、ダウは27日に10月以来最悪の下落率を記録した。
一方、相場の混乱の中心にあるゲームソフト小売り大手「ゲームストップ」の株は29日、ネット証券ロビンフッドが取引制限を解除したことを受けて再び高騰し、68%近く上昇して取引を終えた。週間の上げ幅は400%となった。
ゲームストップ株は主要3指数の構成銘柄ではなく、小型株主体のラッセル2000指数に組み込まれている。ゲームストップは28日には同指数で最大の時価総額を持つ企業となったものの、ラッセル全体は1%以上下落して29日の取引を終えた。
ゲームストップ株は今週、突如として市場の最注目株に躍り出た。ネット掲示板「レディット」で情報交換する個人投資家が価格を押し上げ、大規模なショートスクイーズ(空売りの踏み上げ)を演出。ゲームストップ株を空売りしていた投資家は、株価急騰を受け窮地に立たされた。
他銘柄もこの動きにのみ込まれ、映画チェーンのAMCは29日に54%近く上昇した。
取引プラットフォームや証券仲介業者は今週、何度も取引停止に見舞われ、「レディット株」の多くに取引制限をかけた。ただその後、ロビンフッドを始めとする一部業者は制限を解除している。