米テスラ、「モデルS」を刷新 四角いハンドルに高速加速

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「プレイドモード」では約2秒で時速60マイル(約96キロ)に加速できるとうたっている/Tesla

「プレイドモード」では約2秒で時速60マイル(約96キロ)に加速できるとうたっている/Tesla

(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラがセダンタイプの「モデルS」を刷新した。ハンドルがレースカーのように四角くなり、超高速加速の「プレイドモード」が加わった。走行距離を520マイル(約836キロ)に延ばすオプションもついている。

車はバッテリーと電気モーター3台を搭載し、最大出力1020馬力で時速60マイル(約96キロ)まで2秒で達する。ランボルギーニやフェラーリ、ブガッティなど海外の超高級車を含むどの量産車よりも速い加速となる。

プレイドモードは以前の「ルディクラスモード」をさらに進化させたもの。ルディクラスモードでも時速60マイルまで約2.5秒で達し、既に多くのスーパーカーに肩を並べていた。

2つのモード名はいずれも「スター・ウォーズ」のパロディー映画「スペースボール」に出てくる高速移動にちなんでいる。映画では宇宙船が光速を超えたルディクラス(馬鹿げたの意味)スピードになると星々は線を描き、さらにはプレイド(格子状)になる。

モデルSプレイドの価格は12万ドル(約1260万円)。満充電で390マイル(約627キロ)走れる。モデルSにはプレイドプラスも用意され、こちらの価格は14万ドル。1100馬力で1度の充電で520マイルを走れる。

ただ、プレイドモードの超高速加速を使う機会はめったにないかもしれない。時速60マイルまで一気に加速すると、運転手はシートに1.4G(重力加速度)で押さえ付けられる。たまには楽しい体験でも、高速道路に合流するたびに経験したいものではなさそうだ。

新しい四角いハンドルは左右と下側の辺はあるが、上部の辺がない。その分運転手の正面にある、速度計や周囲の車を表示する小さなスクリーンが見やすくなる。

ハンドルがレースカーのように四角くなるなど「モデルS」が刷新された/Tesla
ハンドルがレースカーのように四角くなるなど「モデルS」が刷新された/Tesla

特徴的なハンドル形状のため、駐車時などハンドルを完全に回すケースでの扱いにくさが気になる。消費者情報誌「コンシューマー・リポーツ」の自動車検査部門の幹部、ジェーク・フィッシャー氏はハンドルの機能で消費者からの不満の声は聞いておらず、「このヨーク(ハンドル)がどのように状況を改善するのかよくわからない」と述べた。

車からは昔ながらの方向指示器のレバーやシフトレバーも消えた。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「もうレバーはない。車は見えている障害物や脈絡、ナビゲーションの地図を頼りに運転の方向を推測する。タッチスクリーンでそれを無効にすることもできる」とツイートした。なお、ハンドルの左側には方向指示ボタンらしきものも見えている。

ギアも車による自動選択が誤っている場合はタッチスクリーンで選べるようだ。フィッシャー氏は、テスラのタッチスクリーンは時々機能しなくなったり映らなくなったりするため、この特徴は問題となる可能性があると言及した。

内装もデザインが変わり、ダッシュボードの中心部には17インチの高解像度スクリーンが取り付けられた。さらにはビデオゲームも楽しめる高性能のコンピューターも車に備わっている。

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