独アディダス、不振の米リーボックを売却へ
ロンドン(CNN Business) スポーツ用品大手の独アディダスが業績不振が続く傘下の米ブランド、リーボックについて、戦略的な業務見直しの一環として売却する方針であることがわかった。
アディダスは16日の声明で、昨年発表した事業見直しを受けて、リーボックの売却を目的とした正式なプロセスを開始することを決定したと述べた。
アディダスのローステッド最高経営責任者(CEO)は、リーボックとアディダスは互いに独立し、それぞれの成長の可能性をより良く実現できるだろうと述べた。
今回のリーボックの売却はアディダスが3月10日に発表を予定している新たな5年計画の一環。アディダスは15年前にリーボックを買収し、ナイキのホームグラウンドである米市場への拡大を図った。リーボックは当時、米プロバスケットボール(NBA)や米プロフットボール(NFL)と契約していた。
しかし、リーボックはここ数年、業績が不振で、市場シェアも失っていた。リーボックがアディダスの売り上げに占める割合はわずか7%と、2010年の約18%から落ち込んでいる。
アディダスがリーボックをスピンオフ(分離・独立)する方法としては、他社に売却するか、別個の公開会社として独立させる形がある。アナリストからは、売却先候補として米アパレル大手でヴァンズやザ・ノースフェースの親会社VFコーポレーションや、米オーセンティック・ブランズ・グループ、中国の安踏体育用品の名前が挙がっている。