ノルウェー、EUへ天然ガスを追加供給へ ロシアによる削減受け
(CNN) 欧州連合(EU)とノルウェーは23日、エネルギー分野での協力をさらに強化し、ノルウェーからEUに天然ガスの追加供給を行うことで合意した。同国の石油・エネルギー省が発表した。
「我々は建設的な協議をもち、エネルギーに関してさらに緊密に協力することで合意した。ロシアのウクライナ侵攻により、より緊密な協力が必要となった」とノルウェーのアースランド石油・エネルギー大臣は述べた。
今回の合意はロシアが今月、ドイツやイタリア、その他のEU加盟国への天然ガス供給をさらに減らし、欧州のエネルギー危機が深刻化する中でのものだ。EUの気候政策責任者のフラン・ティメルマンス氏は23日、これまでにEU12カ国がロシアの天然ガス供給削減の影響を受けていると指摘した。
ロシア国営エネルギー大手ガスプロムは先週、制裁で重要なタービンを差し止めた西側諸国の決定を非難し、ドイツへの天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」の流量を60%削減した。イタリアのエネルギー大手エニは、ガスプロムが供給を15%減らしていると明らかにした。
EUとノルウェーの共同声明には「ロシアの不当で卑劣なウクライナ侵略を受け、欧州のエネルギー安全保障を確保すべくノルウェーの石油・天然ガス生産量がさらに増加した」とある。
声明によると、ノルウェーは現在、EU諸国の天然ガス消費量の約4分の1を供給しており、「非常に高い生産能力」で稼働しているという。