ロシア、次は金属輸出を武器化か シティグループが警告

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米金融大手シティグループはロシアがアルミなどの金属輸出を武器化する可能性があると警告した/Andrey Rudakov/Bloomberg/Getty Images

米金融大手シティグループはロシアがアルミなどの金属輸出を武器化する可能性があると警告した/Andrey Rudakov/Bloomberg/Getty Images

ロンドン(CNN) 西側諸国による経済制裁への対抗措置として天然ガスや石油の欧州向け輸出を制限するロシアが、今後はアルミやパラジウムといった重要な金属の輸出を武器として利用する可能性がある。米金融大手シティグループの研究員らが警鐘を鳴らした。

同社が今月6日付の顧客向け文書の中で明らかにしたところによると、こうした金属の価格は結果的に上昇することも考えられる。いかなる輸出制限も、短期的には重大な影響を市場に与える恐れがあるという。

価格高騰で世界中のメーカーの稼働に支障が生じ、ただでさえ高いインフレ率を一段と押し上げる可能性もある。

シティによれば、現在取引されているアルミの15%はロシア産。金属としてのアルミは航空機から台所用品、アルミホイルに至るまで幅広く活用される。

米国はロシアから輸入する金属に200%の関税をかけると発表。この措置は10日に発効する。

ロシア産のパラジウムは世界の供給のおよそ4分の1を占めると言われる。自動車の排出を制限する装置にはパラジウムが使用されている。

ロシア政府は自国の膨大な天然資源を利用して西側諸国への報復に踏み切る姿勢を鮮明にする。西側はロシアのプーチン大統領による1年前のウクライナ侵攻への対応として、前例のない規模の制裁措置を打ち出した。

昨年ロシアは、最大の顧客である欧州向けの天然ガス輸出を大幅に削減。これを受け欧州各国の政府は新たな供給元の確保に動くことを余儀なくされた。

ロシアに対しては、世界の食料供給を武器化しているとの非難の声も上がっていた。開戦後数カ月にわたり行ったウクライナの黒海沿岸の港湾封鎖や農業インフラへの攻撃が、世界市場への穀物供給を妨げたためだった。

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