絶壁の中腹に「最も不便なコンビニ」、SNSで脚光 中国
(CNN) 中国南部の湖南省で、切り立ったがけの中腹にある通称「最も不便な便利店」がSNSで注目を集めている。
国営英字紙チャイナ・デイリーによると、このコンビニエンスストアがあるのは湖南省の石牛寨風景区。地上から120メートルの高さにある面積2平方メートルほどの売店で、登山客向けに飲料や軽食を販売している。
同風景区は山々が連なる絶景で有名で、2015年に中国で初めて設置されたガラス底のつり橋もある。
コンビニは、登山者が鉄の杭などの道具を使って絶壁に挑む全長800メートルのロッククライミングルート「ビアフェラータ(鉄の道)」の途中にある。
同店は18年に開業した当時も話題になったが、最近になって国営メディアが取り上げたことをきっかけに、SNSで再び脚光を浴びた。
中国のSNS大手ウェイボー(微博)で人気の軍事ブロガーは「最も不便な便利店」と形容し、別のユーザーは「スタッフがすごく大変」と冗談交じりにコメントした。
頂上に到達するまでにかかる時間は約1時間半。同店では登山者1人につき水のペットボトル1本を無料で入手できる。商品はスタッフが毎日店まで運んでいるという。
国営紙の北京青年報によると、スタッフは数十本のボトル飲料をバックパックに入れて毎日がけを上っていると話した。値段は1本あたり5~7人民元(約100~140円)。
SNSで出回った動画によると、先月は中秋節の祝日に合わせて、スタッフが赤い小さな箱に入った月餅を無料で配った。