中国、10月の消費者物価指数が0.2%下落 デフレ圧力反映し豚肉値下がり
香港(CNN) 中国の消費者物価が先月、予想を上回る落ち込みを記録したことが分かった。デフレに逆戻りしつつある形となり、世界第2の経済大国の力強さに対する懸念が改めて浮上している。
中国国家統計局の9日の発表によると、10月の消費者物価指数(CPI)は前年比で0.2%下落した。ロイター通信がまとめたアナリストらの予想値0.1%減を下回った。
下落の主な原因は食品価格の落ち込みにある。とりわけ豚肉は値下がりが続き、米銀ゴールドマン・サックスのアナリストによると、現在は前年比で3割安い水準となっている。
豚肉価格の値下げ圧力は、供給が需要を上回る現状によって生じている。食肉として中国で最も消費量の多い豚肉は、CPIの中で極めて大きな割合を占める。
生鮮食品とエネルギーを除いたコアインフレ率も10月は0.6%と伸びが鈍化した。
エコノミストらは、これらを悪いニュースと受け止めている。全体的な消費者需要の落ち込みを反映した結果だからだ。キャピタル・エコノミクスは9日、顧客向けの文書に「経済の弱体化を示す新たな証拠」が加わったと記した。
中国は7月、CPIが0.3%下落し、短期的にデフレに陥ったものの、翌月には回復していた。