気候変動で危機に直面するコーヒー、スタバが取り組む解決策とは

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気候変動がコーヒー業者や農家に巨大な脅威をもたらしている/Joshua Trujillo/Starbucks

気候変動がコーヒー業者や農家に巨大な脅威をもたらしている/Joshua Trujillo/Starbucks

ニューヨーク(CNN) コーヒーは大変手のかかる作物で、最も人気の高いアラビカ種は特に栽培が非常に難しい。そして今、気候変動がコーヒー業者や農家に巨大な脅威をもたらしている。

「コーヒーが健全に育つには、特定の水準の温度、光、湿度が必要」と語るのは、中南米やカリブ諸国の開発支援を行っている金融機関、米州開発銀行(IADB)だ。

IADBの最近のリポートによると、コーヒーベルトと呼ばれるエリア内の中南米の一部地域がこれらの条件をほぼ満たしているという。

しかし気温の上昇により、2050年までにコーヒーの栽培に適した地域が最大で50%も減少するとIADBは警告する。ただ、気候の変化により、一部の国々で新たにコーヒー栽培が可能になる可能性はあるという。

しかし、コーヒーが現在栽培されている場所で繁栄を続けるには変化が必要だ。

そこで、世界のコーヒーの約3%を購入しているという米スターバックスは、温暖化が進む地球でもしっかりと育つように特別に栽培されたアラビカの新種を開発している。

スターバックスの農学者らは、10年以上にわたってさまざまな種類のコーヒーの木を交配し、比較的短期間で豊富に実をつけたり、さまざまな特徴、特にコーヒーリーフラストへの耐性を持ったりする品種の発見を目指している。コーヒーリーフラストは、コーヒーの葉に発生するさび病で、気候変動により深刻化している。

そして何百もの品種を組み合わせた結果、必要な条件と、同社が定める味と香りの基準を満たす6種に行き着いた。

スターバックスのグローバルコーヒー、社会的影響、持続可能性を担当する執行副社長ミシェル・バーンズ氏によると、現在、同社が研究・試験を行っている品種の一部は、2年サイクル(通常は3~4年)で収穫されているという。そのため全て順調に進めば、より短期間により多くのコーヒーを収穫することができ、スターバックスとそのサプライヤーにとって大きなメリットだ。

気候変動の深刻な影響

世界に約3万6000店の店舗を構えるスターバックスは、コーヒー農家に大きく依存しており、世界30カ国、約40万戸の農家からコーヒー豆を仕入れている。しかし彼らだけではなく、今、世界中のコーヒー農家たちが地球温暖化への対応に苦慮している。

ハワイのライオンズ・ゲート・ファームのスザンヌ・シュライナー社長も気候変動の影響をもろに受けている(同農場はスターバックスのサプライヤーではない)。

「ハワイでは降雨がより断続的になっており、降る時はより激しく降るため、コーヒーの木には厳しい」とシュライナー氏は言う。

シュライナー氏によると、ハワイのコーヒー農家たちは、スターバックスなど、コーヒー業界と提携している非営利の農業研究機関ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)と協力し、コーヒーリーフラストの対応策を模索しているという。

リーフラストはハワイでも深刻な問題となっており、シュライナー氏はスターバックスのプログラムにも注目しているという。

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