米国の原油生産量、過去最高水準に 10~12月期

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米国の原油生産量が世界最高水準に/Frederic J. Brown/AFP via Getty Images

米国の原油生産量が世界最高水準に/Frederic J. Brown/AFP via Getty Images

ニューヨーク(CNN) S&Pグローバル・コモディティー・インサイツは19日、今年第4四半期(10~12月期)の米国の原油・コンデンセート(超軽質原油)生産量について、日量1330万バレルと世界で過去最高水準になるとの見通しを示した。

米エネルギー情報局(EIA)によると、米国では先月、週間の原油生産量が日量1320万バレルに達していた。これはトランプ前大統領時代の2020年前半、新型コロナウイルス危機で生産量と価格が激減する前に記録した1310万バレルをわずかに上回る。

こうした生産量の増加が、原油・ガソリン価格の上昇に歯止めを掛けている。

米国の生産をけん引するのは、テキサス州とニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地のシェールオイル掘削業者だ。生産量は膨大で、海外へ輸出される分もある。S&Pによると、米国の原油や石油精製品、液化天然ガス(LNG)の輸出量は、サウジアラビアやロシアの生産量と同程度に上るという。

米エネルギー市場調査会社ラピダン・エネルギー・グループのトップ、ボブ・マクナリー氏は「これは米国が膨大な石油埋蔵量に恵まれていることを改めて示すデータだ。我々の産業を決して過小評価してはならない」と指摘する。

米国の記録的な生産量は、サウジとロシアを中心に石油輸出国機構(OPEC)プラスが価格下支えのために進める積極減産を相殺するのにも役立っている。カナダやブラジルを含む非OPEC産油国の石油生産量も過去最高水準にある。

米国の原油生産の思わぬ強さに、専門家は不意を突かれた格好となった。米金融大手ゴールドマンサックスは17日、来年の石油価格予想を下方修正。引き下げの「主な理由」として米国の供給の多さを挙げた。

世界の原油需要は来年、過去最多を記録する見通し。ただS&Pの予測によれば、供給量の増加によって需要は「容易に満たされる」見込みだという。

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