米メイ、高齢者タウンで完全無人運転のサービス開始 アリゾナ州
(CNN) トヨタ自動車と提携する米新興企業、メイ・モビリティー(本社・ミシガン州)は18日、アリゾナ州フェニックス郊外の高齢者タウン、サン・シティーで初の完全無人運転サービスを開始すると発表した。
トヨタのミニバン「シエナ」で、住宅や医療機関などの間を運行する。アプリを使った乗り合いシステムだ。
サン・シティーは、55歳以上の退職者向けに計画的に建設された街「リタイアメント・コミュニティー」のひとつ。
メイ・モビリティーは4月から、サン・シティーの公道で乗り合い車両を試験的に運行してきたが、これまでは運転席に安全要員が乗っていた。18日午後以降、住民から募った一部のユーザーを対象に、無人のサービスを開始する。
顧客の意見を集めて高齢者タウン向けの無人運転技術の開発を進めるため、ユーザーのグループは多様な交通ニーズを持つ住民で構成する。
メイ・モビリティーのエドウィン・オルソン最高経営責任者(CEO)はCNNとのインタビューで、高齢者が車の運転をやめるなどして交通手段がなくなれば、生活の質に大きな影響が及ぶと指摘。「移動の手段を最も必要とする人々に供給するのは、事業としてだけでなく社会貢献としても素晴らしいこと」と強調した。
同社は今もテキサス、ミシガン、ミネソタ各州の都市で、安全要員が同乗するサービスの実験を続けている。
オルソン氏は、各地の市当局と協力して交通機関をめぐる課題の解決を助けるという姿勢を強調し、「これは多くの場合、市が顧客であり、協力相手であるということを意味する」との考えを示した。