テスラの「モデルY」、中国政府の公用車の対象に初めて入る

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北京市の販売店でテスラの「モデルY」を吟味する買い物客/Wang Zhao/AFP/Getty Images

北京市の販売店でテスラの「モデルY」を吟味する買い物客/Wang Zhao/AFP/Getty Images

香港(CNN) 中国東部の江蘇省政府は関係機関などが公用車として購入できる政府調達の対象リストの中に米テスラの「モデルY」をこのほど含めた。中国政府系のメディア「澎湃」が伝えた。

テスラ車が中国の政府調達の対象に指定されたのは初めて。今回の同省政府のリストでは唯一の外国ブランドの電気自動車(EV)となっている。ボルボの車も入っているが、同社は現在、中国企業の傘下にある。

今回の措置は、テスラ社と中国の良好な関係を物語ってもいる。中国のSNS上では大きな話題ともなっているが、政府の公用車に外国製を推薦することへの疑問も一部出ている。別の国営メディアは、江蘇省政府職員の話として「モデルYは輸入品でなく国産の車」との主張も伝えた。

テスラは上海に工場を構え、昨年は約94万7000台を生産。大半は中国の国内市場向けとなっている。江蘇省政府の調達リストによると、モデルYの値段は24万9900元(約550万円)。

テスラの中国市場への依存は強まっており、総収益の約4分の1の出所ともなっている。EVの販売では中国は世界規模で半分以上を握る。ただ、テスラは最近、中国内の同業他社の厳しい追い上げにも直面している。

EV輸出に関しては欧米と中国との間で摩擦も深まっている。欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会は4日、中国製のEV輸入車に最大で37.6%の追加関税を課す方針を確認。中国政府から不公平な補助金を得た安価な中国製車両の大規模な流入を阻止するための必要な手段と強調した。

テスラは中国製のEVを欧州へ売る大手企業ともなっている。欧州委によると、同社は37.6%の追加関税とは異なる課税範囲の適用を要請。現時点ではEUの調査に協力的な企業との扱いを受け、テスラへの追加課税は平均で20.8%になっているという。

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