ソーラー充電式バッグパック、日没後も子どもたちが読書可能に タンザニア
セメント袋を再利用して作られたバックパックは、耐久性があり、軽量で、コストもかからない。
「革新的だ」と23年からソーマ・バッグスの支援を行う国連開発計画(UNDP)のジョセフ・マニラキザ氏は述べた。「廃棄されたセメント袋を何か役立つものに変えるとは、誰も思いつかなかった」
ジェームズさんの顧客は主にタンザニアの田舎に住む家族や学校だ。同社は拡大を続けており、200を超える慈善団体がバッグを購入し、困っている子どもたちに配布している。
小型バックパックにはバッテリー駆動式の読書灯が内蔵されているが、大型のバッグには大容量の充電システムが内蔵され、携帯電話の充電器など他の電子機器に電力を供給できる。
同社はソーラーパネル式ではない旅行バッグやスポーツバッグなども手掛けている。これまでに、ナイジェリア、ルワンダ、マダガスカル、コンゴ民主共和国の慈善団体や、ポーランド、ドイツ、オランダ、ケニアのファッションブランドにバックパックを販売してきた。
現在、アフリカでは約6億人が電気を利用できない。アフリカ大陸にはソーラーパネル式ランプを製造する企業が多数あり、国連の太陽光発電配給プログラムは、手頃で持続可能なエネルギーで農村地域に電気を供給しようとする世界的な取り組みの一環だ。
ハイブリッド型の社会的企業、スマート・ガールズ・ウガンダは、独自のソーラーバッグを製造し、アフリカの子どもたちに1万2000個以上のバッグを配布した。「複数の企業がアフリカ大陸全体でソーラーパネル式のバッグを製造することが重要」と最高経営責任者(CEO)のジャミラ・マヤンジャ氏は述べた。「これは単なる明かりではない。子どもたちが教育や将来をコントロールできるようにし、最終的には地域社会における貧困の連鎖を断ち切る手助けになるのだ」