バイデン氏の「衰え」とその「隠蔽」が明るみに 政治記者らの著書、5月出版予定
(CNN) バイデン前米大統領が在任中に見せていた「深刻な衰え」とその「隠蔽(いんぺい)」について取材した、米政治ジャーナリスト2人の共著が5月20日に出版される。
出版元のペンギン・プレスが26日に発表した。
著者はCNNアンカーのジェイク・タッパー氏と米ネットメディア「アクシオス」記者のアレックス・トンプソン氏で、タイトルは「原罪:バイデン大統領の衰え、隠蔽、再出馬という悲惨な選択(仮題)」。
ペンギン・プレスによれば、大統領選への再出馬を決めたことがバイデン氏の「原罪」とみなされる。同書では、この決断が「驚くほどに自己陶酔的、自己欺瞞(ぎまん)的で無謀だったこと、それが国民に対する、ほぼ前代未聞といえるほど壮大なうその一部だったこと」「バイデン氏と家族、側近らが、トランプ氏に勝てるのは同氏しかいないと確信するあまり、本人の状態や限界について自分たち自身に、支援者に、国民にうそをついていたこと」が明らかになるという。
タッパー、トンプソン両氏は「それがどこまでの規模だったか、隠蔽があったのか、共謀はあったか。事実をして語らしめよう」と書いている。
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5月20日に発売される本の表紙/Penguin Random House
両氏は、昨年の大統領選でトランプ氏が勝利した翌日、バイデン氏に注目して民主党敗北の原因を探る著書の執筆を決めた。関係者200人への取材から、同氏の「深刻な衰え」が「隠蔽」されていた内情が浮かび上がった。
タッパー氏は昨年6月、バイデン氏撤退のきっかけとなった候補者討論会の司会を務めた人物でもある。同書は討論会でのバイデン氏について、かぜをひいていたわけでも準備不足や準備し過ぎでもなく、「何年も前から機能低下が進んでいた、81歳男性の当たり前の姿」だったと指摘している。